初めての駐車場経営で失敗しないために…知っておきたいポイント

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土地は所有しているだけで税金がかかってきます。土地に関わる税金は、印紙税、登録免許税、譲渡所得税、住民税。そして毎年かかる固定資産税をはじめ、相続をしたら相続税。

これだけを見ると百害あって一利なしのように思えるかもしれません。

しかし、土地は使い方次第なのです。活用方法はインターネットを検索すると、いろいろな不動産関係の会社から税理士事務所のサイトまで、幅広い分野にまたがって記事を見ることができます。裏返していうのならば、それだけ記事や広告があふれるくらい、「活用できる」ということなのです。土地というものは所有しているだけでは出費がかさむのみなのです。

成功というものは、人によってさまざまでしょうが、ここでは失敗しないための駐車場経営のポイントを挙げていきます。

立地条件

何をするにしても必ずしておいた方がいいものの中に、近隣の相場や状況を把握するといったことがあげられます。それは近隣の商業施設や人の流れなど、ある程度の相場観を知るためにも重要なことです。

たとえば低層地域の分譲地でコインパーキングを始めても、そこは果たして回転数や一時預かり金を稼ぐことに向いている土地でしょうか。または、お墓が一望できるような場所にマンションを建てて、入居率を維持できるでしょうか。土地には向き不向きがあるのです。駐車場を経営するにしても、その土地にふさわしいものを最適に選ばないことには、そこの土地を最大限活かすことはできないのです。

土地の立地条件から見た駐車場の選び方

閑静な住宅街やマンションなどがある地域

こちらの地域の場合は一般的な月極駐車場がいいでしょう。土地の大きさや形状によっても変わりますが、設備も最低限のものがあれば経営は可能です。

家の敷地に駐車できるのが一番の理想ですが、停められない人やそもそも駐車場のない敷地の家に住んでいるなど、住宅街の月極も需要があります。ただ、土地を寝かせているだけでは税金を払うだけの負の財産となってしまいます。

近くに商業施設がある

飲食店や商店街など、あるいはオフィスなどが近くに点在するような地域ならコインパーキングなどがいいでしょう。閑静な住宅街と違い、商業施設に寄るために一時的に車を止めたい、といったニーズがあり、一時入庫の数が多く見込めるでしょう。

繁華街などは特に夜間、オフィス街などは日中に需要が集中するといった傾向にあります。いずれにしてもコインパーキングは月極と性質が異なり、一時預かりに特化した駐車場なので、そのような地域では適した経営スタイルといえるでしょう。

コインパーキングといっても、青空駐車場にゲートと精算機があるだけのものから、機械式駐車場、自走式駐車場などがあります。商業地や繁華街など集客が見込めるような場所では、さらなる設備投資で収益を増やす計画を検討するのもよいでしょう。

駐車場の種類

立体駐車場(自走式)

大都市圏や中心部、駅やショッピング街のように、大規模なオフィス街や幹線道路に面した、ある程度の規模の土地などでは、自走式の立体駐車場が適しているといえます。大掛かりなコインパーキングといったところですね。大きくなった分設備投資も大きく、確実に利益を出せる場所でないとリスクが大きいともいえます。

立体駐車場(機械式)

立体駐車場の中でも機械式駐車場というものがあり、パレットに車を乗せて、機械の動力で上下に移動させ車を立体的に格納させる駐車場です。そのため、車の運転者はパレットに車を乗せると、降車し自ら作業を行うことになります。

限られたスペースをより有効に活用できるため、都市型のマンションなどでよく採用されています。機械式の駐車場方式にはさまざまな形態があり、最もポピュラーなものは二段式と多段式です。

タワー型機械式駐車場

こちらは、もっと効率のよいスペースの活用として、特に大都市圏や中心部、さらには駅前で土地の規模が大きくないところで力を発揮します。前述した二段式の比ではなく、何段にも縦に積めるものとなっています。こちらは垂直循環式とエレベーター式があります。

垂直循環型

建物の中は楕円状レーンにパレットが乗っている観覧車のような造りで、全てのパレットが回転する仕組みになっています。駐車方法はゲートの中のパレットに駐車し、降車してから外に出て、係員に設備の操作をまかせるというやり方です。上に高く収納するため、都心型の限られたスペースで最大に土地の活用ができます。

エレベーター型

垂直循環式同様に、こちらも上に高く収納するタイプのタワー型機械式駐車場です。循環型タイプとは違い、全てのパレットが回転するのではなく、入出庫する車のみ移動して格納するといったものです。

駐車場経営の考え方

駐車場経営は、アパートやマンションのように相続対策に特化したものではなく、あくまで利益という方向性にあります。利益を出すことでその土地の税金をまかなうのはもちろんのこと、何も手入れをしていない「荒地」にしてしまい近隣住民の迷惑となり、しいては周囲の環境の景観低下を招いてしまうような可能性もなくすことができます。

それをするのが土地の所有者の責任といっても過言ではない時代に入ってきているといえます。一昔前、あるいはそれ以前の時代では、財産がある、権力がある、そういった大地主さんはただそれだけでよかったのかもしれませんが、今日では景観の低下や周りに迷惑をかける行為は許されるものではなく、社会問題として取り上げられることも多くなっています。この数十年で社会も変わってきたといえるでしょう。

駐車場の目的

駐車場は区切りロープを張っただけのシンプルなものから、機械式のタワー型の駐車場まであり、規模によってさまざまです。

まずプランを立てる前に、経営することに対して何を目的としているかを明確にしておくべきでしょう。駐車場経営を始めるにあたって当該土地を実際にリサーチした上で、どこまでのポテンシャルがあるのかを確認して、どこまでの規模でどこまでの投資をするか。

土地の税金だけを捻出するのか、収入のひとつの柱にするのかを計画に盛りこんでおくことで、ブレをなくし適正な運営をすることができるでしょう。

専門業者に儲けを出させるための目的で、駐車場を始めようと思う方はいないはずです。アパートやマンションでも同じことが言えますが、全て専門業者に任せていてはオーナーさんや事務試算にうまみがないということを知っておくべきです。

まとめ

一口で駐車場といっても土地の形状や周囲環境によってさまざまなタイプのものがあります。タイプは大きく分けて月極駐車場とコインパーキングのような一時貸しの2パターンあり、どちらのタイプが収益につながるかをよくリサーチし、経営をしていく必要があります。

月極駐車場だからといって、設備投資を削りすぎると契約数が増えないといった問題も発生するかもしれません。土地が平たんではなく、雨でも降ってしまうと、地面はぬかるみ水たまりなどが発生してしまい、そういった駐車場は利用者が敬遠してしまう傾向にあります。荒れた地盤の土地は整地をし、水はけのよいものにするか、アスファルト舗装などをしてしっかりとした舗装の駐車場にすると、そういった問題は解決します。

わからないことは専門業者に相談するのがいいでしょうが、全てをうのみにするのではなく、自分で検討し、最後の最後は自分自身で決断しなければなりせん。そういった癖を身に着けることで大きな失敗やリスクを負うことから回避できるようになります。

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