初めての駐車場経営をするなら知っておきたい!コインパーキングのメリット・デメリット

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土地の有効活用の手段のひとつとして、駐車場経営というものがありますが、駐車場といっても種類はいくつかあります。

今回は、コインパーキングにするメリットとデメリットを挙げていきます。

コインパーキング事業には、主に「個人経営式」と「一括借り上げ方式(サブリース)」の2つがあります。ここでは主にサブリースでの内容でお話をしていきます。

コインパーキングの需要は多い?

最近では、街中や商業施設の近くでたくさんのコインパーキングを見かけるようになりました。古い雑居ビルが壊された跡地がコインパーキングになっているということも多いですね。

コインパーキングの市場のデータを見ると、「若者の車離れ」が進んでいる時代に逆行して右肩上がりに増えているのですが、本当にそこまで需要があるのでしょうか。

警視庁の運転免許統計によると、実は、免許の保有数は1960年代からずっと増え続けていて、自動車の保有数も一般財団法人自動車検査登録情報協会によると同じく増え続けています。

確かに若者の車離れはあるものの、全体の数字から見ると車の需要は増えているのです。

車が増えると、車の保管場所の確保も今まで通りでは当然足りなくなります。そこで出てきたのが一時貸しの駐車場というわけです。これはバブルの崩壊の時期と重なり、建物が壊されても次の運用が定まらないが、放っておくと高い税金がかかってしまうので、苦肉の策で始めた運用方法でしたが、時代に合った策でもあったようです。

コインパーキングのメリット

初期費用が無料

全てがそうというわけではありませんが、コインパーキングを始めるのに必要な設備やノウハウを、一から始めると相当な費用と労力を費やすことになります。しかし、そういったものを全部カバーしたようなプランが、コインパーキングを行っている大手の会社からパッケージとして打ち出されています。

経営・管理もしなくてもよい

基本的には、大手のコインパーキングを行っている会社限定ではありますが、運営や管理、さらにはクレーム対応や処理なども、オーナーはノータッチといった内容もあります。

毎月定額の収入が見込める

コインパーキングを管理する会社がサブリース契約ならば、オーナーは土地の提供をしているだけなので、そこで営んでいる商売には一切関係がありません。したがってサブリース会社からの賃料として毎月固定額が入ります。

短期間の契約でも可能

将来的にそこの土地で何かをする予定、もしくはすでにマンションやビルなどの計画をしているが、着工までに時間があるなどの場合、短期の契約でも可能です。

マンションやビルの計画ともなると、経過後に建築確認が許可され、着工までに数年単位でかかることも珍しくはありません。

その間の期間を効率よく使うために期間限定で行うこともできるのです。

契約段階からそのような内容で打診をしているのであれば、コインパーキングを管理する会社も、期間中の売り上げを最大に生かすプランで進めていくことでしょう。

景観が損なわれない

言うまでもなく、コインパーキングの運営会社が隅々まで掃除しますので、近隣の景観が損なわれることなどは、まずありません。

ただの更地であれば、雑草が生え、害虫も害獣も湧き、無断駐車もされる可能性があるかもしれませんが、管理されている以上そのようなリスクはなくなります。

老朽化、災害のリスクが小さい

アパートやマンションと比べた時に、維持費に差が出ます。

地域の気候で大きく左右されるものの、アスファルト舗装は建造物に比べ費用が安い分、何かがあってやむなく補修をしなければならなくなったとしても、費用は低く済みます。そして建造物と比べて維持管理もほとんど手がかかりません。

コインパーキングのデメリット

メリットばかりのコインパーキングのように見えますが、もちろんデメリットもあります。

コインパーキングの管理会社にしても、ありとあらゆるものをリサーチし、晴れて合格したところが、現在コインパーキングを行っているということなので、それなりに基準はあります。

個人でやるには難しい

コインパーキング事業は、個人で営むのは大変難しい商売です。立地条件が良くて、個人で行っている人もいますが、そういった人はほぼメインの仕事として経営をされています。余った土地や、将来的に何かを計画しているようなものであれば不向きでしょう。

交通規制が伴う場所での運営は不可

一見、立地のよさそうな繁華街の一角でも、交通事故や渋滞を引き起こしてしまうような場所、たとえば交通量の多い交差点や横断歩道の出入り口にかかる場合や、接道が交通規制の対象になり、住民以外通行できない場合、一日を通して一番人通りの多い時間帯は歩行者天国になっている場合。

こういったケースでは、立地条件は良くても、人の流れや交通事情などを考慮したうえで適していないと判断された場合は残念ながら借り上げてはくれません。

極端な狭小地での運営は不可

コインパーキングは、極端にいうと車一台分からでも経営可能ですが、駐車のスペースが明らかに狭いなど、駐車のしやすさに大きな影響が出る場合はNGとなることがあります。

もちろん土地が狭くても可能ですが、最低限の基準として車の出し入れが容易であるかがカギとなります。

コインパーキングが供給過多な地域での運営は不可

いくら立地条件が良い、近隣の環境が適しているとしても、すでにいくつものコインパーキングが乱立しており、供給過多になっているとしたら、管理会社としてはわざわざそういった場所を選んでコインパーキングにはしないでしょう。

これはコインパーキングに限ってのことではありません。アパートやマンションでもそうなれば価格破壊につながり、軒並み経営が難しくなります。

運用効率が悪い

駐車場自体がそれほど効率のよい運用方法ではないものにもかかわらず、サブリースなどで運営をまかせると、オーナーに入ってくる賃料まますます少ないものとなるでしょう。

「個人経営式」と「一括借り上げ方式(サブリース)」のどちらで行っても初期投資はアパートやマンションのような莫大な初期費用は掛かりませんので、運用効率が悪くても仕方ないのかもしれません。

節税の効果が少ない

アパートやマンションに比べると節税の効果が極端に少ないといえます。ほぼ更地な上、すぐに違う形での土地の転用や運用が可能なコインパーキングですので、課税対象の側面から見た時に土地の評価が下がらないからです。

その点、アパートやマンションは一度建ててしまうと、将来的には解体し、更地にしなければならないことや、賃貸業を営んでいるので他人に貸している状況から、すぐに解約して出て行ってもらうのが難しくなります。

そういった意味合いで、土地の評価価値が下がるため結果的には減税される形になるのです。

まとめ

土地の有効な活用の手段としてのコインパーキング経営でしたが、ほかの方法と比べるとその特徴が見えてきました。

大きな相続税がかかってきてしまうケースには、メインとしての対策には不向きといえるでしょう。また、将来的にはそこの土地で何かしらの運用を考えている、あるいはすでにアパートやマンションの計画をしていて、建築されるまでの期間での運用を考えている、さらには万が一の時に現金化をするための保険として残しておきたい土地、といった場合に、売らない方法として手軽なコインパーキングをしているケースもあるようです。

その土地の特性と、所有者の抱えている背景とが上手くかみ合えば、コインパーキングという活用方法は選択肢の中でも有力なものとなるでしょう。

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